すごい選択肢。あるいはそのすべてを。
①泣くの
②歩くの
③死んじゃうの
これだけ聞かされてピンとくるひともそういないと思いますが、この後に
“あなたならどうする?”
と来れば、そう。昭和の名曲。
いしだあゆみさん の 『あなたならどうする』です。
題名のフレーズを2度繰り返す、そのインパクトが強いため、その後のものすごい三択はさほど知られていないのですが、私はこの曲の中でのハイライトだと思っています。
一体何に対してその3つの選択肢が提示されたのか、歌詞を見ていきましょう。
『あなたならどうする』
〈🅰メロ❶〉
嫌われてしまったの 愛する人に
捨てられてしまったの
紙くずみたいに
〈🅱メロ❶〉
私のどこがいけないの
それともあの人が変わったの
〈🅰メロ❷〉
残されてしまったの 雨降る町に
悲しみの眼の中を あの人が逃げる
〈サビ!!〉
あなたならどうする
あなたならどうする
〈すごい選択肢!!〉
泣くの歩くの 死んじゃうの
あなたなら あなたなら
〈🅱メロ❷〉
私のどこがいけないの
それとも誰かを愛したの
〈🅰メロ❸〉
忘れられてしまったの 愛した人に
何が出来るというの 女がひとりで
〈サビ!!〉
あなたならどうする
あなたならどうする
〈最後にまたすごい選択肢!!〉
泣くの歩くの 死んじゃうの
あなたなら あなたなら
主に🅰メロで状況を歌い、🅱メロで心情、自問、巡る思いを描く。
これがおよそ交互にスイッチするバランスの良さ。
そしてサビで問いかけるスタイル。
🅰メロ❷の
残されてしまったの 雨降る町に
悲しみの眼の中を あの人が逃げる
この表現が秀逸ですよね。
哀しい雨降る町に残されてしまった、親のいない子供のような心細さと、絶望の前の【無】をこんなにも2フレーズで表現できるなんて!!
絶望の前ってショック過ぎて何が起こってるかよく分からずに景色だけが目に映るといいますか、よく分からない【無】の時間ありますよね。
そして🅰メロ❸で
忘れられてしまったの 愛した人に
何が出来るというの 女がひとりで
この最後のサビ前の2フレーズ目でようやく絶望の入り口に立っているわけですね。
わずかな時間の経過が感じ取れるんです。
本当になかにし礼さんってすごいですね。。。
そしてやっぱり昭和歌謡ってクオリティが高いですね。
と、勝手に分析し、語ってみました。
数ある曲の中から何故この歌を今、語っているか。
簡単に想像が出来ると思いますが、まぁ想像の通りですよ。
私の人生によくあることです。
そして冒頭で提示した3つの選択肢。
①泣くの
②歩くの
③死んじゃうの
あなたならどうする??
私ならそのすべてを。。。
と、いいつつも現実的にはまずはまぁ①の泣いちゃうの。
そして心情的には③の死んじゃうの。
ただし厳しい社会生活。
なかなか①、③を自由に出来る状況にないわけで。
私が現実に選んでいるのは②の歩くの。
これは行動、動作としての歩行と、前に向かって歩き出すという、その永遠に続きそうな衝撃的で哀しい出来事を現在から切り離して、過去と認識する。決別も意味しているわけですよね。
前向きに頑張ってます!!っていう状況には程遠く、私の未練がましさに友達のほとんどが呆れているかもしれませんが。
行動としての歩行は、間違いなくしています。これは自信持って言えますね。
なにせ勤務先まで3.40分かけて歩いて出勤し、同じように帰りも歩いて帰宅していますから。
ではお聞きください。
いしだあゆみさんで、
『あなたならどうする』